60代 どうして 節約系の雑誌しかないの?
30代40代50代の女性向けの雑誌ってキラキラした洋服とかジュエリーが掲載されていて、華やかなのにどうして60代向けってあんなに節約ミニマムモードの記事ばかりなのか。

60代で贅沢する人は家庭画報とか読むんだよ
って友人が教えてくれて、なるほど!って思った。
家庭画報や婦人画報。写真が美しいし、確かにラグジュアリーである。
でもなんか違う。
60代にオススメの贅沢とは?
贅沢したいと思っているわけではない。
ただ「上質なモノ」だけに触れて「上質なモノ」を慎重に選び、気持ちよく気分良く残された人生を心穏やかに暮らしたいとだけだ。
それには何が必要なのだろうと真剣に考えている。
食事の贅沢
散々色々なお店に行って結局のところ
家で自分で作って丁寧にテーブルセッティングしてたべる食事が一番贅沢である。
という身もふたもない結論に辿りつつある。
ただ「自分では作れない食事」だけはお店で外食する価値があると思っていて
✅手の込んだフレンチ
✅高級握り寿司
✅カラッとあがった芸術的な天ぷら
✅鰻
あたりはお店である程度のランク以上のお店で食べると満足度は高い。
鰻は浜松あたりで産地直売のものを買ってくると白焼きも頂けるし、家でも満足度は高い。
お金を積めばマグロとか、まあまあいいものが買えるのでお寿司もチラシなら行けるかもしれない。
結局「気持ちが詰まった」食事をとることが一番ラグジュアリーなので、「自分で真剣に作る」食事派満足が高いという事なのだなと思っている。
あと、塩分控えめの自炊を心がけていると外食のご飯がすごくしょっぱく感じてツライというのもある。ラーメン屋さんとかギョーザとか本当にしょっぱい。無理。
基本「人様が作ってくださったものに文句は言うな」と祖父から言われた記憶が私の中にあるので、不満を言いたくないので、そうなると外食でガッカリした時のモヤモヤの行き場はなくなってしまう。
よって「これは避けた方がいいな」と思う外食はスルーし、極力家でシンプルなご飯を食べるようになるのである。
ランチで3500円の天ぷらそば定食で蕎麦が不味くて天ぷらがしなびている時の衝撃ったら・・・地雷を避けるべく迷ったら家にサッサと帰って食べる、が正解。
旅行の贅沢
40代以降一番真剣に課金するようになったのは旅行先の宿である。
「安全で清潔であれば特に宿はどこでもいい」、という考え方で30代まではあったのだが、
宿に集まる人々の違い
ということがわかってきて、もう安ーい宿が苦手になってしまった。
下着?って思うようなランニングにすね毛だし+サンダルで夕食会場のビュッフェにくるオジとか居る。食べ方・姿勢がちょっとな・・・??みたいなご家族が隣にいるとかなりツライ。(肘ついたり犬ぐいしたり)女性の身なりがこれまたヒドイ。ここはあなたの家の居間ではないのだぞ。みたいな恰好・・・
冷めたお味噌汁を客が着席する前からテーブルに置いてある宿とか。ある時やぶれた障子紙がそのままになっている部屋に通された時にはブチっと何か音を立ててしまい
高くても絶対宿は良い宿に泊まろう。これからの人生は。
と決意したのである。一泊2食付きで一人20万円超える宿も沢山ある。そこまで高くなくてもいい。
でも一泊2食付きで一人10万前後の旅館やホテルは「来たことを後悔する」ことがない。小さい不満はあったりするが概ね大満足な結果になる。
時期やプランを選べば5から6万ぐらいの宿にも掘り出し物があるし、そもそも食事を外にして素泊まりにするテクニックもある。外でいくらでも安くて美味しいものが食べられる大阪なんかは綺麗な高級宿にして食事をお好み焼きにする方法も満足度が高い。一泊2万とかで収まるプランも作れる。
とにかく夕食がビュッフェ形式の宿は避けている。人がわさわさいてその混乱に巻き込まれるあの辛さよ。朝食ならまだギリいいのだが、それでもオムレツ焼いてもらえる行列に並ぶのがこの歳で無理になってきた。卵料理は持って来てもらえてパンとサラダはビュッフェスタイルというホテルに泊まったことあるが、そういうパターンは凄く良かった。
ある時、名古屋のホテルの朝食会場で、子連れの奥様が子どものオムレツ×同行友人家族全員分のオムレツを一気に注文(10人分)。もう30分以上待たされて懲りたのだ・・・・。
朝食はビュッフェか固定か選べる宿ならば迷わず固定の和朝食を選ぶ。そういう風に変わって来た。
「大量に好きなものを食べる」ことに価値が全く見いだせない。
「不愉快を避ける」方が価値が高い。
移動手段の贅沢
新幹線に乗る時は滅多にないが、乗る時はグリーン車に乗る。この数千円の違い。このために頑張って汗水たらして日々働いているのだと言い聞かせている。
数千円の違いで3時間弱快適な時間と空間が手に入るならばグリーン車。静かで空いてる。
飛行機もビジネスクラスと言いたいところだがさすがにあまりに金額が違い過ぎる。エコノミーで我慢している。ファーストクラスに乗りたいのが本音・・・所詮庶民なのである。(笑)
着るもの身に着けるもの
上質な服、とういことで高級ブランドのものを数少なく買って長く着るのがいいんだろうなと思っていたがこれは実は真逆だった。
高級ハイブランドの服なんぞ着心地悪いし。種類も少ないし、人から「あ、去年のコレクションでしょ」と一目で見る人が見るとわかる。いやだ。
そしてファッションは流行がある。「流行に左右されないアイテムを・・」って雑誌で良く書いてるがあれは嘘である。デニムもシャツもTシャツもトレンチコートにも明らかに流行がある。
それを外すと一気にダサイ。まとう空気がダサイ。いくら高いものでも。
こればかりは旬のものをそこそこの値段で買う。こまめに更新する。
これが逆にいいと思っている。新しい最新のトレンドのものを身に着ける幸福感。この方がお高いブランド服を着るよりもはるかに満足度高い。
時計
何百万もする時計を自慢する時代は終わった。アップルウオッチのせいで(笑)
というかiphone持ち歩くんで時計をしなくなった。まわりも時計をしない人が多い。
時計オタクや時計が趣味の人を除いて時計に課金することに意味は見いだせないと思ってる。
何処に出ても恥ずかしくないきちんとした時計が1本あればもうそれで充分だと今は思っている。
ジュエリー
沼である。とんでもなくお金がかかる趣味である。一線を引いた方がいい。
が、人生を豊かにするアイテムであることも否めない。一つ一つに意味を込めて少しずつ揃えるならありだけれど。
上には上がいてキリがない。持ってるダイヤの大きさを競うようになったら末期症状。
何か自分で自分を褒めたいと思えるような頑張った後とか記念の時に吟味して少しだけ買うのがいいかなと思ってる。
ジュエリーとの付き合い方や集め方はその人の人生観が出る。女性として。興味が全く無い、アクセサリーは全く身に付けないという人もいるし、いつも宝石のことで頭が一杯という人もいる。
服をGUにしてでもカルティエを買う、という人もいる。価値観が出る。
人生にジュエリーは必要ない。無くても生きていける。でもあると間違いなく豊かな感情は湧きおこる。その妥協線を経済的に身分相応な範囲で楽しむ理性が必要だ。難しい(笑)
靴
一足10万円以上する靴を履くか。コンバースのスニーカーでどこでも行くか。
これも価値観が現れるアイテムである。
5000円でも10万円でもどちらでもいい。
ただ「綺麗な状態の靴」をいつも履くこと。中敷き含め。これが唯一の贅沢の基準かな。
食器
食器も沼であるが、やっぱりいい食器は良い食器なのだ。たまにヘレンドとかのティーカップでお茶が出されるレストランで飲むとなんか妙に感動する。
100円shopの食器とかニ★リで売ってる食器も「おお!これで100円!」と思うすごいのがあるが、なんかやっぱり変な艶とか手触りとかがなんかね・・・・残念なのよ。
食器は山崎パン祭りでもらう食器ではなく、ちゃんと選び取った食器を使いたい。高いものでなくていいのだが、「これはいい」と自分の美意識で確信しものを使いたい。
カトラリー
スターリングシルバーのカトラリーは私の家での食事をガラッと変えてしまった。
家で食べるのが一番幸せという状態を作ってしまった。
スーパーで買ったアイスクリームを銀のスプーンで食べるあの幸せよ。明治ブルガリアヨーグルトを銀のスプーンで食べる幸せよ。
カトラリーには課金すべし、という結論がでた。以上。
輪島塗のお椀が人生を変えた
同じく輪島塗の汁椀も家での食事を変えた。
もうこれ以上のものなないだろうと思うお味噌汁になる。唇に触れるので汁椀はこだわった方がいい。プラスチックの汁椀は捨てた。一度輪島塗でお味噌汁飲むともう無理。
タオル
今治タオルのホテル仕様の高級タオル(分厚い)を奮発して買ったことも何度かあったが諦めた(笑)
あれは高温で乾かす設備がある人向けだ。分厚いバスタオルは乾きにくく不潔である。同じくバスローブもしかり。
薄くて乾きやすい温泉タオルが逆に清潔。それをこまめに一日何枚も替えて使うのが一番贅沢だなという変な結論になった。
全部白で統一する、という1点だけこだわっている。お客様にだけフワフワの今治タオルは出す。さすがにお客様に温泉タオルは失礼なので・・・
基礎コスメ
キリがない。最小限にしている。ビタミンCとレチノールだけはちゃんとしたもの使ってあとは保湿のみ。コスメが趣味の人ならいいが、なるべくコスメは数を絞りたいし、次々に新しいものを使うのも嫌なタイプ。
コスメの贅沢とは?
気に入ったものがあって廃盤にならずずっと使い続けられることかな。
メイクコスメ
コスメポーチを持ち歩かない暮らしにしたので(アートメイク済でノーファンデ主義)快適。この快適さがラグジュアリー。
口紅もしない(アートメイク済)のでグラスやカップに口紅が付かない、衣服にファンデや化粧品が付かないのもいい。
快適さ>コスメを使う楽しさ
なので今のところはこれで。
家具
家具はそこそこのもの気に入ったら長く使う派なのだが、「オーダー家具」を試したら世界に一個しかないジャストサイズのテーブルとか一番満足度が高い。
イタリア製のビックリするような値段の家具よりも一個一個職人さんが工房で作っているようなメーカーに頼むとほんと良いものが出来る。
メンテや修理もしてくれる。
使い捨てしたくない家具は慎重に選ぶ。
カーテンやクッション
安っぽい粗悪な布(テキスタイル)が心底苦手なので、カーテンとかクッションとか布物には課金する派。
ホームセンターで吊るされているSALEカーテンから放出される「気の悪さ」よ・・・
クッションもオーダーしてもらって世界に一つしかないものを一個ずつ増やして行ってる。
2万ぐらいかな。10個オーダーしてもヴァンクリの指輪よりはるかに安いでしょ!(笑)
人生の満足度はもっと高くなる。
布に課金すべし!!!
家電
壊れる。いつかは壊れる。高級なモノは要らないと思う派。
そして家電そのものが好きではないので数を減らしたい派。大量の音楽鳴ってる家電量販店とか苦手なスペース。(働いてる方に失礼ですね、でも苦手なのです・・・すみません)ネットでいつも買います。
掃除機も要らないかなと思ってる。一応マキタのものだけ残してある。
ダイソンとか要らない。私は。
お湯は小鍋で沸かすし、お米も土鍋で炊くし、あとはオーブントースターを捨てたい。実はTVも捨てたい。モニターとしてはあってもいいけど。
もうDVDプレーヤーとかCDプレーヤーも捨てたい。ホコリを吸い寄せている。要らない。
ベッド
高級なシモンズとかのマットレスに課金するかと思った時あったんだけど、ベッドメーカーの人から
「10年で新しくしてください、マットレスは劣化します」
というのを聞いてやめた。30万もするマットレスを10年に一度買い替えるとかそんな富豪ではない。こちら庶民なのだ。
湿気が多い日本に欧米から持ち込んだマットレスは相性が悪いのだとか。
粗大ゴミに出す時も大騒ぎになる。考えただけで憂鬱になる。
今はモットンの低反発マットレスにしている。清潔、軽い、動かしやすい、すごく寝心地最高に良い。干しやすい。捨てるのも簡単だろう。
これでベッドの悩みは解決した。
ベッドリネン
ベッドシーツは干しやすいのでゴム無のフラットタイプ。これが一番収納しやすく乾きやすく清潔。3年ぐらい使ったら新しくしてる。安いし。Amazonで買ってる。
問題は布団カバーいわゆるデュヴェカバー。色んな所の買ったけど満足できなくて。今は知り合いのカーテン屋さんにオーダーで作ってもらっている。
真っ白でコットンで横からファスナーのタイプ。長手方向にファスナーが端から端までついてて出し入れ楽。
全部真っ白無地なので洗いやすくしまっても美しい。劣化しにくく丈夫。
寝る時柄と模様は要らない。
羽布団
20万する羽布団とAmazonで買った3万円の羽布団、そんなに変わらなかった・・・
衝撃!
1万円の羽布団も使ったけど寒冷地でない限り問題ないかも。表の布地が傷んで来たら惜しみなく数年ごとに買い替えられる。
課金してもいいけど5万円以上は意味ないと思う。
毛布・タオルケット
高いウールのものだと洗いにくい。服じゃないのでこれはもう「洗いやすさ」「清潔」を優先するのでニトリのものが良かったりする。
アクリルとか化学繊維でしょっちゅう洗えるものが満足度高い。
高級カシミアの毛布とかメイドでもいない限り無理。
ベッド周りの課金は
結局ベッド周りの課金は
「家事をしてくれるメイドがいるのか(いない)」
「自分で全部洗うのか」(YES)
によって選ぶもの変わる。後者なので清潔さ、扱いやすさで快適なものを選ぶのが良い。
シーツも布団カバーもネットで注文できるのが本当に楽。
洗濯機
ドラム式の素晴らしさをまわりから布教される。今度買い替える時はそうしてみるか・・・でも洗濯もの干したり畳んだりするの嫌いじゃないタイプなので・・・
エンターテイメント
60代になって課金対象なのはエンタメ。
美術展や博物館の展示会はチケットがびびるくらい高くても行くようにしている。
映画もそのうちネトフリで配信されるとかけち臭いこと言わずにリアルで見るのは楽しい。
幸い東京は膨大に美術館があり、いつもどこかで何かやっている。コンサートも沢山。
ミュージカルやオペラなど。事欠かない。
脳と心に美容液を。展覧会とエンタメには課金していく。スケジュールもマメにチェックする。
着物
流行に左右されない服は着物である。でもさ、脱いだ後のメンテがしんどくないですか?
年々、着物を着る➡メンテする➡畳む➡虫干しするの作業がしんどい。
母も歳をとってから「体力ないから着物は無理」って言う。
着物って寒くて暑い。そんなことないよって反論されるけど絶対暑くないですか?真夏。
真冬は真冬で襟元寒いしヒザから足首寒いし。ブーツ履けないし。80デニールのタイツ履けないし。
着物にハマっていた20代を過ごした私ですら「着物は体力ある人向け」だなと思う。
今は結婚式で人に着つけてもらえる時に持ち込みの訪問着を出すくらい。
あとはたまーに盆踊り縁日で浴衣かな。それすらも汗だくでほんと日本の夏は暑い。
でもね、浴衣ぐらい着ないと日本女性として生まれてきた喜びが消えてしまうじゃないですか。そう思って去年有松絞りの浴衣をお誂えした。体力ある限り、できるだけ着ていこうと思う。
音楽
一番の贅沢はオーディオ機器にお金掛けることだよって音楽関係の人から聞いた。宝石どころじゃないくらいお金が溶けるのだそう。
いくらでも高額商品がある。音楽を流す電線1つにとっても1m何十万もする線があるんだそうな。
納得いく音楽環境作るとしたら家が一件建つよ、とのこと。
私は耳はそこまでよくないし、興味ないのであAirpodsで充分だ。
車
免許あるけどペーパードライバーなので興味なし。安全でシートが良くて燃費良ければ何でも良し。
車に課金したい人は思う存分課金してもいいんじゃないかと。
上には上があるけど1000万の車がもたらす幸福感ってものすごいですよね。
1000万じゃマンションも買えないし。
宝石もそう大したもの買えない。
車はそう思うと価値あるアイテム。
タクシーに乗る
都内は車持つよりタクシー毎日乗った方がいい環境。
でもタクシーって運転手さんとの料金行先のやり取りが面倒だよなーって思っていたら配車アプリが全て解決してくれました。
お財布出す必要も無くてほんといいわ。感じ悪い運転手さんに当たる確率も減る。
自由な時間が60代の一番の贅沢
好き放題書いて来たけど、結局
「不愉快を避ける」
これに尽きるのだ。60代の一番の贅沢は。
人間関係の不愉快
めんどくささの不愉快
不味いもの使い勝手悪いものを避ける
美しくないものを避ける
このあたりがラグジュアリーな時間を構築する。
高級ブランド店に入り浸たいわけではない。
高いお寿司屋の常連になりたいわけではない。(むしろ疲れる)
結局は自分の価値観に沿うものを自分の意思で選び取り、自分が納得できる時間を過ごせるかということか。
節約して我慢して・・・という先には苦しさが伴う。
そうじゃなくて「自分が心地よいと感じるものに舵を切る」
ということで課金するもの、課金に価値を感じないから切り捨てるものを自分の価値観でジャッジすることがだいじだなと改めて認識。
収入も資産も限られている。
湯水のように使える身分ではない。
だからこそ、不愉快さを避けるためにお金は使う。
この基準で60代のラグジュアリーを求めていこうと思う。